2025年7月30日水曜日

比較する

 


定点撮影中のサツマイモがかなり肥大化してきた。
ここで撮影をストップしても連続写真が成り立つくらいにはカットが揃っているのだが、もう少し観察を続けて、さらに肥大化している様子も撮れたら撮ってみようと思う。
サツマイモの根の成長をちゃんとしたクオリティで定点撮影しているのは埴沙萠さんしかいなかったのだが、やっと同じシーンを良いクオリティで撮れたのではなかろうか。写真の世界はオリジナリティが大切だとは思うのだが、自然写真の場合は人と同じシーンを同等かそれ以上のクオリティで撮ることのできる力量も大切だと思う。真似しないのと真似できないのは別物だから。
僕は人と比較することを大切にしている。そうすれば目が肥えると思うし。

自然写真の世界には、本の中に繰り返し登場する定番のシーンと言うものが存在する。アリがカラスノエンドウの蜜を舐めるシーンや、カブトムシの喧嘩なんかは児童書によく登場する定番のシーンと言えるだろう。それらのシーンは定番であるがゆえに、様々な写真家が撮影した写真が出回っているが、「このシーンと言えばこの人だよね!」というようにそれぞれのシーンで頭一つ抜けた写真を撮られる方がいる。
例えば、タンポポの根の写真は色んな植物写真家が撮っているけれど埴さんの写真が頭一つ抜けていて、いまだにそれを超える写真を撮っている人はいない。
他には、カタバミやカラスノエンドウの種子飛散では植物写真家でも太刀打ちできている人が少なく、栗林慧さんの独壇場だったりする。同じシーンでも、やはり差が出る。
どうせ定番のシーンを撮るのであれば、先輩方にとって代われる写真を撮りたいものだ。




2025年7月29日火曜日

美術館

定点撮影中のアサガオの花芽がかなり成長してきた。もう明日には開く蕾だろう。

花芽が小さい状態から実が出来るまで同じ個体で定点撮影するのが今年の目標だ。去年は花が萎れてから実が出来るまでを同一個体で定点撮影したので、今年はさらにその上を行きたい。

 さて、タンポポの地中断面の撮影が全く上手くいかない。何度もやり直しをする羽目になっているので、タンポポの綿毛が大量に欲しいのだが、もう甲府盆地は暑すぎて綿毛を付けているタンポポが一つも見当たらない。稀に綿毛を開いている個体があるのだが、猛暑の中開いた綿毛はなよなよしていて形が悪い。なるべく旬の状態に近い綿毛が欲しい。

そこで、今日は山梨北部に綿毛を探しに行ってみたら、状態の良い綿毛がいくつか見つかったので安心。山梨北部でも、清里は標高が1000m以上あるので季節外れの植物を探しやすい。

清里に行ったついでに長野に入り、海野和男さんの写真展が開催されている小諸高原美術館に寄ってみた。


僕は自然写真を使った写真集や児童書が大好きでよく読むのだけれど、写真展にはほとんど行ったことが無い。去年、南アルプス市で開催されていた白旗史朗さんの写真展に行ったのだがそれが人生で初めての写真展だった。

基本、主な写真展は東京で開催されるので地方に住んでいる僕が行きづらいのは当然の話なのだが、それ以前に写真展に興味が持てていない。今度から上京したときは積極的に行ってみようかな。

在廊している撮影者本人に会えるのが写真展の魅力の一つだと言う人もいるが、僕の場合は撮影者に会うのが気まずいので、むしろ会いたくない。僕の悪いところだ。

今回の海野さんの写真展は、たくさんの写真が分割レイアウトされて展示されているのが印象的だった。本のページみたいだ。あと、とにかくカラフルで明るい印象を受けた。海野さんがyoutubeに投稿している虫の動画を見ていると、幼虫の蛹化シーンなどに不気味なBGMを付けていることがよくあるので、虫をあまりポップな視点では見ていないのかな?と勝手に思っていたのだが。

帰り道、マルハナバチの仲間がアカツメクサに顔をうずめて吸蜜していた。クロマルハナバチかコマルハナバチ♀のどちらかだろう

2025年7月28日月曜日

断面の実


 朝7時。朝日が当たるころになるとメマツヨイグサの花は萎んでいく。メマツヨイグサは夜にだけ咲く花なので蛾の仲間が吸蜜にやってくるのだが、蜜は長い花筒の中につまっているため、長い口吻を持つスズメガの仲間と相性が良い。


花筒を剃刀で切って、中の蜜を撮影してみた。少しテカっているのがわかるだろうか?


定点撮影中のヒマワリは、すっかり舌状花と管状花を枯らして結実の準備に入った。
ここから数日経てば、結実して若い実が出来始める。うちの庭にはヒマワリを何株か植えてあるが、そのうちの一つが結実していたので断面を切って撮影してみることにした。


断面は包丁で切り、ヒマワリは弟に持ってもらい撮影した。背景がやや雲のある青空なのが気に食わないので後日撮り直すことにするが、とりあえずは写真を押さえた。この花は7月16日に開花した花なので、開花してから約12日後の様子だ。

もっと拡大すると、管状花の下に若い実が出来ているのがわかる。
もう数週間もすれば、種が熟して上の管状花の残骸がぽろぽろと剥がれ落ち始めるはずだ。
そのシーンを撮影し終えるまでに、ハトやスズメが種を食い荒らされなければ良いのだが…






2025年7月27日日曜日

アレチウリのツル運動

 庭で草取りをしていたら、アレチウリが侵入していることに気が付いた。アレチウリは特定外来生物に指定されている植物で、持ち運びや栽培が禁止されている。まだ一株しか侵入していないようなので引っこ抜いてしまえば一瞬で駆除できるのだが、一日だけツル運動を観察してみることにした。

巻き付くものを探している

‏‎13:48:12‏‎ ツユクサの茎に触れた

‏‎‏‎13:48:58 ツルが茎に沿うように曲がっていく


13:50:16 ツルが一周した


‏‎13:52:50 ツルは茎を二周した。

アレチウリのツルは、物に触れてからツルが曲がるまでが非常に早い。ツルが触れてから茎や棒を2周して巻き付くまで数分だ。
たまに、トンボがアレチウリのツルに巻き付かれて身動きが出来なくなっている様子を見かけるのだが、休憩や睡眠をしていたトンボにツルが触れ、その後一分ほどでツルが体を一周し、もがいているうちに2週目のツルに固定されてしまうのだろう。



‏‎3:14:02 ツルがねじれた

ツルが巻き付いた後、数時間かけて上の写真のようにツルがねじれていく。
ねじれることによってツルに”あそび”ができるので、強風が吹いたりしても中々ちぎれない。

アレチウリは外来植物の中でも繁殖力、侵略力が桁違いなので、ツルの巻き付く速度が他のウリ植物と比べても早いのではなかろうかと思ったがそうでもないようだ。
福音館から出ている埴沙萠さんの植物記には、ヘチマのツルが麻ひもに巻き付く様子の定点写真が細かい日時付きで載っているのだが、巻き付きの速さは今回撮影したアレチウリとほとんど同じだった。






2025年7月25日金曜日

盗蜜

 


定点撮影中のソメイヨシノの様子を見に行ったら、葉が減って、枝が裸になっている部分がちらほら見られた。もしかして、今年もアメリカシロヒトリが大量発生している?
去年は秋が始まる前くらいから大量発生による食害が酷く、定点撮影がギリギリの状況だったのだが、今年も同じような末路を辿りそうで怖い。
諦めて別の木を撮影するべきなのかな。


公園でアベリアの花が咲いている。晴天の光ではあまり良い写真が撮れないが、アベリアの写真はまともに撮ったことが無かったので何枚か撮っておく。


日当たりの悪い場所に咲いている花は、日当たりの良い場所に咲いている花より色が薄くて白っぽい。


クマバチが何匹か吸蜜に来ていたので撮影に挑戦。しかし、一つの花の滞在時間が短いので撮影が意外と難しい。結構ぶれる。


よく観察すると、クマバチはアベリアの花筒に穴を空けて吸蜜している。これは盗蜜という行動だが、アベリアの花でも盗蜜するのは初めて知った。
正攻法で吸蜜するのと違い、盗蜜した場合は蕊が体に付かないので、クマバチは植物の受粉の役に立たず、花にとっては迷惑な客ということになる。


撮影中のキキョウがやっと萎んだ。咲き始めから約7日間咲いていたことになる。定点撮影をしているとわかるのだが、花と言うものは基本寿命が短いものが多いので、7日程度の寿命でも長く感じる。





2025年7月23日水曜日

咲き進むヒマワリ


林道に仕掛けたトレイルカメラを回収しに向かっている途中で、クマスプレーを忘れたことに気が付いた。
撮りに戻ると、往復1時間以上かかる。甲斐市の林道ならクマが少ないのでなくても平気なのだが、今日行く北杜市西部の林道はクマの気配が色濃いため、万が一があると危ない。今日は午後からバイトが無くて時間に余裕があるので、取りに帰ることにした。
僕はこの手の忘れ物が非常に多い。もし、人と日時を決めて約束をするタイプの撮影をするときは細心の注意を払わないといけないだろうな。


7月21日


今朝、7月23日


ヒマワリが咲き進んできた。中央にある管状花の様子が徐々に変わってきているのがわかるだろうか?

7月21日


7月23日

管状花は中心に向けて咲き進んでいき、雄蕊だった部分が、雌蕊になっていく。


庭にヒマワリを植えると、ハチたちがひっきりなしにやってくる。常に何かしらの虫が来ているので、ヒマワリの青空バックを撮るときは虫たちを手で振り払ってから撮影することになる。
一昨年だったか、ヒマワリの青空バックを今年と同じように撮ったものの、PCで撮影画像を確認したら、花にミツバチが付いていて撮り直しする羽目になったことがある。


定点撮影中のキキョウの花は、3日目にして雌蕊を開いた。今日で開花して5日目になるのだが、まだ雌蕊は枯れていない。てっきり、キキョウの花は3日くらいで萎むと思っていたのだが意外と長持ちするようだ。










2025年7月20日日曜日

ヒマワリ開花

 


ヒマワリが完全に開花した。しかも今朝は雲一つ無い完璧な青空。



ヒマワリは、タンポポと同じく多数の小さな花が集まって一つのヒマワリになっている。
花の中心は管状花と呼ばれる管状の花が多数集まっており、最初は雄蕊しか見られないのだが、咲き進むにつれて雌蕊が姿を見せ始める。


管状花のアップ。
黄色い花粉が噴出しているのが見えるだろうか?時間が経つと管から雌蕊の柱頭が伸びてくる。


サツマイモの不定根が、だいぶ肥大化してきた。
ここからどこまで大きくなってくれるだろうか?上の写真のように不定根が地中断面の表面に這っている場合、中々肥大化してくれず、ゴボウのような芋になってしまうことが殆どだ。
かといって断面の中に潜り込んでいる不定根を無理やり地表に引きずり出すと、土中に伸びていた側根がちぎれて汚い見た目になってしまう。下手に手は出さない方が良い。
タイムラプスもそうだが、定点撮影全般は如何にして手を出したい衝動に勝つかが肝心なのかもしれない。下手に手を出さずに済むようにするためには、前準備を完璧にする必要があるのだが、それが難しい。

2025年7月19日土曜日

青空と言っても

 


日の出前に起床。ヒマワリの様子を見たら予想通り開花が始まっていたので急いで撮影。
今日は晴れの予報なので青空バックで開花を撮影できるかも!と期待が高まる。


朝6時の様子。
完璧な青空を期待していたのだが、雲がかなり多くて理想の状況にならない。
理想の状況は、ヒマワリにストロボが不要なほどの完全な順光が当たり、背景の青空に雲一つない状況だ。まあ仕方ないので撮り進めることにする。


夕方4時ごろの様子。
この時間帯になると太陽がヒマワリの背後に来るので青空の色が薄くなってしまう。雲が完全に流れるのを待っていたのだが、日没が近づくにつれて雲が増えていくので断念した。
明日の朝には完全開花すると思うので、その時に完璧な青空が出ていることを祈るとしよう。



昆虫や動物と違って、植物の場合は一つのシーンを撮影するために被写体につきっきりと言う状況はほとんど無い。しかし、毎日数回、決まった時間にシャッターを切らなければならないというような状況が長く続くため、遠出があまりできない。なので何かしらの定点撮影中は、近所で撮れる写真を撮ることになる。

開花撮影と同時進行で、ヒマワリの茎の日周運動を撮影しておいた。これはうちの庭ではなく、近所のひまわり畑で撮影した。


朝5時。東から朝日が昇る。


昼1時。太陽は真上に登った。


夕方5時。西日が照り付ける。

ヒマワリは花が開く直前までは茎が太陽の動きと連動して動く。
しかし、完全に太陽の動きに従っているわけではなく、夕方に西に傾いた茎が、真夜中にはすでに東に傾きだしたりする。結構複雑だ。






2025年7月18日金曜日

オニユリの花粉

 


一週間ほど前に撮影用に植えたキキョウが早速花を咲かせた。上の画像は開花して5分以内に撮影した写真。キキョウは、日が当たると素早く花を開く。


キキョウの花は雄性先熟なので雄蕊がまず熟すのだが、開花して間もない時は雄蕊も雌蕊も見られない。
ここから数時間経つと…


雄蕊の葯が開いて花粉が出てきた。


雄蕊を撮影していたらハナバチがやってきた。花粉を集めているようだ。
この後、雄蕊が枯れて雌蕊の柱頭が開いてくるはずなので、そこまで撮影したい。


近所の田んぼ脇で毎年花を咲かせているオニユリ。甲斐市内でオニユリがまとまって生えている場所はここしか知らない。
中々条件の良い株を見つけられないんだよな。


花粉はきれいな朱色をしていて、、、、


結構脂っぽいので一度服や手に付くと中々落ちない。
つまり虫にくっ付きやすいわけだが、未だに昆虫にオニユリの花粉が付いている様子を撮影出来ていない。
オニユリに来る虫と言えば、アゲハチョウの仲間が定番なのでアゲハチョウに朱色の花粉がべったりついている様子を撮影したい。






2025年7月17日木曜日

へその緒

 


朝から雨だったが、一時間ほど青空が見え隠れするタイミングがあった。予備の個体として用意してあったヒマワリが明日には咲きそうなので、咲く直前のカットを撮影しておくことに。
完璧な青空ではないので、晴天の日と比べると光も空の色も良くないのだが、撮らないよりはマシだ。
明日からはしばらく晴れの予報なので、一連の開花シーンを青空バックで撮影できることを祈る。
青空で開花の様子を撮影するだけなら、そこら辺のひまわり畑にでも行けば撮れるのだが、花が散って種ができるまでを定点撮影しようとするなら庭でしかできない。観光地に植えてあるヒマワリはシーズンが終わると撤去されてしまうので、種ができるまで残っていないのだ。

部屋を掃除していたら、カラスノエンドウの種が転がっていたので白バックで撮影しておくことにした。
上画像の種は、下の方に白い線が一筋見えるのだが、これは鞘と種を繋ぐためのへその緒がついていた痕だと思う。
そういえば、カラスノエンドウの発芽シーンって撮影したことが無いな。
せっかく種子飛散の写真も持っているのだから、発芽シーンも撮っておきたいところ。自然下だと秋に芽生えをよく見るのだが、種はいつも地面に埋もれているので、種の殻を脱ぎたての芽生えに出会ったことがない。






2025年7月16日水曜日

台風来る

 台風の真っ最中だというのに、定点撮影中のヒマワリが開花してしまった。青空バックで撮るのは絶望的だ。今撮影中の蕾が一番形の良い蕾だったのだが、仕方ない。あとは予備の個体が晴れの日に開花することを祈るしかない。


午前中だけ雨が止んだので、定点撮影中のオオバコの様子を見に行く。
もう茶色く熟しているかな?と思っていたのだが、まだまだ緑色の未熟なままだった。花が散ってから実が熟すまでどのくらいかかるのだろう?アサガオなんかだと、実が熟すまでにちょうど一か月くらいかかるのだが。


オオバコの実はカプセル状になっていて、熟すと割れて種がこぼれる。


林道の入り口で見つけたこの野イチゴはなんだろう?結構大きい。
調べてみたら、エビガライチゴと言う種類の様だ。いたるところに赤い腺毛があるのが特徴。この山域にはクマが多いので、もしかしたらクマの食料になっているのかもしれない。


エノコログサの花を撮ってみようと思い立ったのでカメラを向けてみたが、屋外だと風が吹いているせいで深度合成がほぼ不可能。そこで、庭に生えていたエノコログサの穂を室内で撮影することにしたのだが、室内でも結構撮りにくい。
まず、花自体が非常に小さいので大きく写らないこと。上の写真はOMSYSTEMの90㎜マクロで撮影しているが、ノートリミングでこの大きさだ。純正テレコンが欲しい…
それから、エノコログサの穂は大量の毛でおおわれているので、花が毛で隠れてしまう。そのままだと撮れないので、毛を何本か引きちぎってから撮影することにした。

引きちぎると言えば、以前、ある自然写真家が撮影時に被写体の目の前にある雑草を引き抜いたことに対して、ネット上で批判するコメントを見たことがある。しかしそのくらいは皆やっているので、敏感になりすぎだと思う。
それどころか、生き物の生態を撮影する人は写真を撮らない人よりも生き物を傷つけていることは確実だと思う。僕だって、今日みたいに撮影用の草を引きちぎったり、わざわざ虫を飼育して死なせたりするし。