2025年8月29日金曜日

熱中症

哺乳類に関連して今年中に撮りたいシーンが幾つかある。その内のひとつが、動物の体にひっつき虫が付いているシーンなのだが、そろそろひっつき虫の実が熟す時期になってきたので本番のカメラを設置しなくてはならない。

ミズヒキやチジミザサがたくさん生えている地域にトレイルカメラをいくつか仕掛けているのだが、シカとアナグマばかり写る。どちらかと言うとタヌキの方が撮りたいのだが、アナグマが良く通る獣道はタヌキがあまり通らない気がする。


尾根道に仕掛けたトレイルカメラを回収したら、ツキノワグマが写った。この場所はシカの食害で下草がほぼ全滅しているのでひっつき虫が付いた姿は期待できないのだが、もしクマにひっつき虫が付いた写真が撮れたら嬉しいよなぁ。クマの痕跡を見つけるたびに近くの獣道にトレイルカメラを仕掛けたりしているのだが、滅多に写らない。山梨はクマの個体数がそこまで多いわけではなくて、長野や秋田に比べると10分の1くらいの個体数だと推定されている。
これから里山のクリが熟すシーズンになるので、クリの木を重点的に調べてみようか。


林縁にブタクサが生えていたので撮影。同じく外来種のオオブタクサと比べるとやや少ないように感じる。オオブタクサがどこにでも生えるのに対して、ブタクサはやや湿った自然度の高い場所に多いイメージだ。


ヒャクニチソウにホシホウジャクが吸蜜に来ていた。黄色い小さい花の一つ一つが筒のようになっていて蜜が入っているので、細長い口を持つチョウやガがよく来る。
これを撮影する前にアゲハチョウが吸蜜に来ていたので慌ててカメラをバッグから取り出したのだが、ストロボを設定している間に逃げられてしまった。ヒャクニチソウにアゲハチョウの組み合わせは、僕の認識が正しければ定番の組み合わせのはずだ。

さて、午前中いっぱい林道を歩いたら熱中症になってしまった。汗をかきすぎて、脱水症状で汗が出なくなり始めたのですぐに帰ったのだが、家に帰ってから頭痛が酷く、頭痛が治まったのは夜8時を過ぎてからだった。
こうまで外が暑いと、午前中ギリギリまで外を散策して、午後からバイトに行くというスタイルが成り立たなくなるので勘弁してほしい。



2025年8月25日月曜日

距の中の蜜

 トレイルカメラを回収するために韮崎の林道に行ったら、どこかで工事が始まっているのか、ダンプカーがかなりの頻度で通るようになっており、すれ違いに大苦戦。何回バックで道を譲ったことか。こんなことならいっそ、工事車両以外通行止めにしてくれた方が知らずに林道に入って後悔することも無いのだが。

もう運転だけで疲れたので、しばらくこの林道は避けようと思う。


午後、北杜の林道を歩いていたらオオマルハナバチがメハジキの花で吸蜜しているのを発見。


かなり薄暗い場所で撮ったので色が上手く出ない。ストロボ使えばよかったかな。
       

一匹だけ持ち帰って白バックを撮影。僕は虫を捕まえる予定が無い時でも、ホムセンで買った激安の虫網を持ち歩くようにしている。林道を歩いているとメマトイやアブがまとわりついてくるので、虫網を顔の周りで振り回しながら歩くのだ。


今日は植物採集用のバケツとハサミを忘れずに持ってこれたので、林道でツリフネソウを数本採集して帰宅できた。
帰宅後、花瓶で十分に水を吸わせてから断面を撮影してみたところ、今回は距の中に蜜がたくさん詰まっていた。数日前、日中に屋外で断面を切った時は蜜がほとんど見えなかったのだが、きっと太陽の熱で蒸発したり虫が頻繁に吸蜜するせいで蜜が残っていなかったのかもしれない。






2025年8月24日日曜日

コオニユリの蜜溝

今朝は高原へ。気温が19℃しかないので快適だ。
先日、コオニユリにキアゲハが吸蜜に来るシーンを撮影したのだが、キアゲハが花の浅いところにばかり口吻をあてがって、花の奥の方には一切潜り込まないことが気になっていた。
花の奥の方に入らないと蜜は無いんじゃないの?と思っていた。


後になって知ったのだが、オニユリの仲間は花びらの表面に蜜を分泌するらしく、蜜溝と呼ばれる構造があるようだ。今日はその蜜溝を確認しに来た。


花を観察してみると、確かに溝があった。この中にキアゲハは口吻を差し込んで蜜を吸っていたのか。



午後は山へ。
ツリフネソウのピークが近づいている。ツリフネソウはじめじめした場所に生えていて、根元がほとんど水に浸かっているようなことも多い。



花の断面を切ってみた。花の中は殆ど空洞。このスペースにマルハナバチが体を押し込んで距の中の蜜を吸う。


距の断面を拡大して撮影してみたのだが、蜜が目に見えるほどは分泌されていないようで、写真にはほとんど写らなかった。いくつか花を切ってみたけれど、蜜の分泌量にはむらがあるようなのでちゃんと写真に写すにはもう少し数をこなす必要がありそうだ。ちなみに、断面を切った距を舐めるとちゃんと甘い。
雨上がりの早い時間帯に撮影すれば、蜜も蒸発しづらいし虫もまだやって来ていないだろうから、水滴状になった蜜を撮影できるのではなかろうか。










2025年8月18日月曜日

斜め後ろの写真

 

林道でミヤマカラスアゲハが給水していた。この時期によく見る光景だ。

給水中のチョウは意外と敏感で、少しカメラを動かしただけで飛び去ってしまうので、しゃがんで近くで待ち伏せした。

チョウの写真は、他の昆虫写真と少し勝手が違うような気がする。昆虫写真の場合、眼にピントを合わせるのが基本だが、チョウの場合は羽の模様にもピントを合わせたい。その結果、斜め後ろを向いているような角度の写真がチョウの写真では多く見られる気がする。

カブトムシやバッタ、ハチなどでは、斜め後ろを向いている写真はほとんど受け入れられていない気がする。

ツリフネソウにトラマルハナバチが訪花していたので撮影。

花から体を引き抜いた直後の写真を見ると、長い口が折りたたまれずに伸びているのがわかる。マルハナバチはこの長い口を使って距の中にある蜜を吸うのだが、ツリフネソウの距もかなり長いので体を花の中に完全に押し込まなければ蜜に口が届かない。

ついでに白バックも撮っておいた。最近、花粉や蜜の撮影に力を入れているのだが、重要な訪花昆虫の白バックも撮り集めておこうかな?

ラストチャンス?

 キアゲハとコオニユリの組み合わせを撮影するために早朝から高原へ。
普段はほとんど人が居ない場所なのだが、今日はお盆の日曜日ということもありいつもより人が来そうな気がしたので早い時間帯に向かうことにした。


コオニユリの花期はピークを迎えており、もう蕾がほとんど無かった。もしかしたらじっくり撮影できるのはここ数日がラストチャンスかもしれない。前回ここを訪れたのは8月5日だが、二週間近く経ってかなり季節が進んでおり、もうススキの穂が出ていた。


キアゲハは7時くらいから既に活動を始めていた。なんとなく広角で撮ってみる。


ノダケに産卵している個体を発見。翅にオニユリの花粉がべったりついていて理想の個体だ。こいつがオニユリに来ているシーンを撮りたいので、しばらく粘ってみることに。




1時間以上待っただろうか、ついに形の良い花に吸蜜する様子を撮影することができた。

ススキ原のすぐそばで撮影したせいだろうか、花粉症の症状が酷くて具合が悪いので今日はここまで。


2025年8月16日土曜日

ホウセンカの蜜腺

 

ホウセンカの種が熟してきた。ホウセンカの実は弾けて種を飛ばすことで有名だ。しかし、良く熟したように見える実でも、多少触ったくらいでは弾けてくれない。潰すように刺激してやっと実が割れるくらいだ。「弾ける」と言う様子には程遠い。

もしかして、まだ熟しきっていないのかな?

そこで、youtubeやNHK for Schoolでホウセンカの種が弾ける動画を観てみたところ、実をつまんで弾けさせている動画が殆どだった。そっと触れるような少ない刺激では弾けず、つまんだりするような強めの刺激じゃないと弾けないのかもしれない。

ただ、庭のホウセンカはつまんでも実がパかっと割れるだけで種が弾けてくれない。やはり熟し具合が足りないのだろう。

割れただけで弾けず、不発に終わった実。種は完全に熟しているのだが…

要観察だ。

地味なのであまり知られていないが、ホウセンカの葉の付け根には蜜腺がある。

ずっと張り込んでいれば、アリが蜜腺を舐める様子を観察できる。去年まで、うちの庭で見られるアリはアミメアリが殆どだったのだが、今年はサツマイモやホウセンカなど、花外蜜腺を持っている植物をたくさん植えたらクロヤマアリが普通に見られるようになった。

サツマイモの蜜腺を舐めるクロヤマアリ

サツマイモの蜜腺から蜜が分泌されている様子は2か月くらい前に撮ってあるのだが、ホウセンカの蜜腺から蜜が分泌されている様子はまだ撮れていないので、是非とも撮りたい。

蜜腺から蜜が水滴状に分泌されているシーンに出くわすには、少しコツがいる。日中は太陽光で蜜が蒸発してしまうので、撮影はほぼ不可能。蒸発しなかったとしてもアリがすぐにやってきて蜜を舐めとってしまう。

一番良い条件は雨上がりの空気がじめじめした早朝なのだが、室内やビニールハウスに植物を持ち込んで蜜を蒸発させないようにするという手もある。

ホウセンカを植えた泥まみれの大きい鉢植えを室内に持ち込むのはやや手間なので、今回は葉に直接ビニール袋をかぶせてみることにした。明日の早朝、蜜が分泌されているかチェックしなくてはならない。

2025年8月14日木曜日

同時に写らない

 


トレイルカメラを林道に仕掛けに行ったら、ツリフネソウが咲き始めていた。今年こそ実が弾ける様子の瞬間写真を撮りたいのだが、ツリフネソウの実はほんの少しの刺激で弾けてしまうので、採集して家に持ち帰っている途中にかなりの数が弾けてしまう。それを見越してなるべく多くの実を持ち帰りたいわけだが、家の近所にはツリフネソウ群落が無いので群落のある場所まで遠出しなければならない。


まだ花期が始まったばかりで熟した実は一つもできていなかったので、花を撮影したのだが、ツリフネソウの花は蕊と距を同時に写すのが難しい。


ツリフネソウの花と言えばくるりと巻いた距が特徴なのだが、距を完璧に写そうとすれば蕊が隠れるし、蕊を写そうとすれば距が写り辛くなる。
似たようなことは別の植物でも良くあって、アサガオなんかは、がくと蕊を同時に写そうとすると個体によっては難しい。普通の品種ならそれなりに上手く撮れるのだが、大輪咲きと呼ばれるような花弁が大きくなる品種のアサガオだと結構難しい。



帰宅後、庭のホウセンカを撮影。
ホウセンカもツリフネソウの一種なのだが、僕が今育てている品種は距がツリフネソウよりも短いので蕊と距を同時に写すことはほぼ不可能だと思う。
教科書に出てくるような距が長くて真っ赤なホウセンカを育てたいのだが、ホームセンターに売っている種はみんな上の写真のような八重咲のホウセンカだ。なんで普通のホウセンカが売ってないのだろう?来年はちゃんとド定番の品種を育てよう。


これがホウセンカの距。この中に蜜が入っているはずなのだが、蜜の撮影のために断面を切ろうとしても距が細すぎて上手く切れない。もっと切れ味の良い剃刀でリベンジしようか。


2025年8月13日水曜日

同世代

最近届いた本。

左の食虫植物ハンドブックは、ホムセンで買ってきたハエトリグサが枯れてしまうので栽培方法を確認するために購入した。

右のしぜんキンダーブックは、定期購読しているので毎月届く。今月はカマキリだ。

僕が現在定期購読している科学絵本はしぜんキンダーとサンチャイルドビッグサイエンスの2雑誌。本当はたくさんのふしぎも定期購読したいのだが、これ以上定期購読する本を増やすと金がきつくなりそうだし、図書館に行った時に読めるから諦めている。

真ん中の「Earth Drop 北海道のオサムシ図鑑」は、しぜん写真家の高橋怜央さんが本を出したらしいので買ってみた。高橋さんは、僕とかなり歳が近い。ほぼ同年代の人が本を出したというのだから、気になって買ってしまうのは当たり前だ。

本の前半は高橋さんの写真と文章で構成された写真集になっており、暗く、湿度の高い写真で品がある。本の中盤からは堀繁久さんの標本写真と解説を交えた図鑑になっている。高橋さんのHPには北海道の生命ビジュアル図鑑というコーナーがあり、そこに載っている写真はいわゆる図鑑写真の型からは外れた雰囲気の写真が載っていて、普段からなるべく型にハマった写真で勝負しようとする僕とは正反対な印象を覚えたのだが、この本からも似たような印象を覚えた。型にハマりすぎると写真がつまらなくなるので、少し見習おうと思う。

「周りの事とか気にしなさそう」と友達によく言われるのだが、僕はむしろその逆であり、人のことが気になってしょうがない。だから自然写真家のブログを見漁るし、新しい本にはなるべく目を通す。

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2025年8月11日月曜日

ヘクソカズラ断面

 朝から低気圧で具合が悪い。
昨日、ヘクソカズラのツルを撮影用に採集したので、今朝になって庭でじっくり撮影してみた。


ヘクソカズラの花は、意外と構造がややこしい。


花を上から見ると、細長い糸のようなものがあるのがわかる。これは雌蕊。
じゃあ、雄蕊はどこ?


断面を切ってみた。雄蕊は花筒の内部に完全に格納されていた。他の植物よりも明らかに奥まった場所に雄蕊があるので、こんなんでちゃんと花粉を雌蕊に運べるのかな?
しかしそういえば、数日前に小型のハナバチが訪花している様子を撮影したとき、ハナバチは花の内部に完全に潜り込んで蜜を吸っていたので、雄蕊が花の奥にあってもハナバチの体に花粉が付いてくれるのだろう。しかも、雄蕊が下手に露出していない方が花粉が雨風で傷むことも無くて有利なのかもしれない。


花の根元には、蜜が分泌されていた。結構大きな水滴として分泌されていたので、最初は雨水かな?と思ったのだが、ヘクソカズラの花は内部に水が入り難そうな構造であることと、多数の花を切ったら大半の花の内部にこの水滴があったことからこれは蜜ではないかと思う。舐めて確かめてみればよかったかな?でも量が少なすぎて味はわからないかも。



2025年8月10日日曜日

アサガオツル運動

 アサガオのツルが支柱に巻き付く様子を定点撮影しておくことにした。去年も同様のシーンを撮影しているのだが、去年は室内でかつ黒バックで撮影していたので、今年は屋外での撮影に挑戦したかった。

今年になるまで屋外でのツル運動の撮影をしてこなかった最大の理由は、庭に背景になるような緑色が無かったことだ。マクロ撮影程度なら緑色のバック紙や適当な雑草を背後に置いておけば綺麗な緑色の背景ができるが、アサガオのツルみたいに大きな被写体の場合は引きで撮影することになるので、非常に大きな面積の緑色が必要になる。今年はサツマイモを撮影用に育てなければならない用事があり、庭の大部分を畑に改造したため、庭中が雑草だらけになって大きな緑色の背景を用意できた。

とは言え、うちの庭は決して広い方ではないので、被写体と背景の距離が十分とは言えない。広い庭で撮影した写真にはクオリティで劣るだろう。

7時30分
8時30分
10時

18時
0時
3時30分

5時
10時15分

もう半周くらい巻き付くところまで撮影したいので、明日の昼まではカメラをセットしておく予定だ。

2025年8月8日金曜日

裂かれるヘクソカズラ

 


イネの穂が出始めた。


穂を拡大して見ると、小さい雄花が見える。イネの花が咲くのは午前11時ごろと言われているが、僕は開花の様子をちゃんと観察したことが無い。そこで、今年はバケツ稲を庭に用意してあるので、開花の様子を定点撮影したい。


ヘクソカズラが咲いている。


ヘクソカズラの花をよく見ると、穴が空いた花をぽつぽつと見かける。


空いた穴をしばらく撮影していたら、近くの花にクマバチが一匹やってきて花筒に口を差し込んだ。花に空いた穴はクマバチの盗蜜痕だったのだ。

花筒が切り裂かれた花

丸い穴がクマバチの盗蜜痕だということはわかったが、実はクマバチの盗蜜痕に混じって、花筒が一直線に裂けている痕跡も見かけた。これはなんだろう?
花の中を覗いてみるが、痕跡の主らしき生き物は見当たらない。

切り裂かれた花筒から吸蜜するハナバチ

運の良いことに答え合わせはすぐにやってきた。ヘクソカズラ群落に朝日が当たってしばらくすると、小型のハナバチがたくさんやって来て花の中に潜り込んだ。しかも、花の中に潜り込んだハチ達は花の内側から切れ目を入れ、花筒を切り開いたのだった。
一度花筒が切り開かれた花は蜜にアクセスしやすくなるのか、別のハナバチが何度も訪れては蜜を舐めているように見えた。
そういえばヘクソカズラの蜜って撮影したことが無いな。明日断面を切って撮影してみようか。